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御影日記(11) 金融権力盛衰史(6)―3. カントの道徳論(1)
本山美彦(京都大学名誉教授) はじめに 道徳(Sitt)とは「真善美」(Truthahn, Güte, Shönheit)の実行に他ならない。しかし、「真善美」という言葉は、その反対の「偽悪醜」(本山造語)を前提にしていて、これがカントの道徳論の基本的立脚点であると、私は思う。...
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本山美彦(京都大学名誉教授) 1 「形のあるもの」と「形のないもの」 ものを考える方法には二種類あるとカントは理解している。形のあるものに拘り続けて考え抜く方法と、形には拘らず考え方そのものの道筋を追う方法である(1)。 形のあるものに拘り続けるものとして、カントは物理学を挙げている(Kant,...
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